箴言3-5; Ⅱコリント1

箴言

第3章

3:1わが子よ、わたしの教を忘れず、
わたしの戒めを心にとめよ。
3:2そうすれば、これはあなたの日を長くし、
命の年を延べ、あなたに平安を増し加える。
3:3いつくしみと、まこととを捨ててはならない、
それをあなたの首に結び、心の碑にしるせ。
3:4そうすれば、あなたは神と人との前に
恵みと、誉とを得る。
3:5心をつくして主に信頼せよ、
自分の知識にたよってはならない。
3:6すべての道で主を認めよ、
そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。
3:7自分を見て賢いと思ってはならない、
主を恐れて、悪を離れよ。
3:8そうすれば、あなたの身を健やかにし、
あなたの骨に元気を与える。
3:9あなたの財産と、
すべての産物の初なりをもって主をあがめよ。
3:10そうすれば、あなたの倉は満ちて余り、
あなたの酒ぶねは新しい酒であふれる。
3:11わが子よ、主の懲しめを軽んじてはならない、
その戒めをきらってはならない。
3:12主は、愛する者を、戒められるからである、
あたかも父がその愛する子を戒めるように。
3:13知恵を求めて得る人、
悟りを得る人はさいわいである。
3:14知恵によって得るものは、
銀によって得るものにまさり、
その利益は精金よりも良いからである。
3:15知恵は宝石よりも尊く、
あなたの望む何物も、これと比べるに足りない。
3:16その右の手には長寿があり、
左の手には富と、誉がある。
3:17その道は楽しい道であり、
その道筋はみな平安である。
3:18知恵は、これを捕える者には命の木である、
これをしっかり捕える人はさいわいである。
3:19主は知恵をもって地の基をすえ、
悟りをもって天を定められた。
3:20その知識によって海はわきいで、雲は露をそそぐ。
3:21わが子よ、確かな知恵と、慎みとを守って、
それをあなたの目から離してはならない。
3:22それはあなたの魂の命となり
あなたの首の飾りとなる。
3:23こうして、あなたは安らかに自分の道を行き、
あなたの足はつまずくことがない。
3:24あなたは座しているとき、恐れることはなく、
伏すとき、あなたの眠りはここちよい。
3:25あなたはにわかに起る恐怖を恐れることなく、
悪しき者の滅びが来ても、それを恐れることはない。
3:26これは、主があなたの信頼する者であり、
あなたの足を守って、
わなに捕われさせられないからである。
3:27あなたの手に善をなす力があるならば、
これをなすべき人になすことを
さし控えてはならない。
3:28あなたが物を持っている時、その隣り人に向かい、
「去って、また来なさい。
あす、それをあげよう」と言ってはならない。
3:29あなたの隣り人がかたわらに安らかに住んでいる時、
これに向かって、悪を計ってはならない。
3:30もし人があなたに悪を行ったのでなければ、
ゆえなく、これと争ってはならない。
3:31暴虐な人を、うらやんではならない、
そのすべての道を選んではならない。
3:32よこしまな者は主に憎まれるからである、
しかし、正しい者は主に信任される。
3:33主の、のろいは悪しき者の家にある、
しかし、正しい人のすまいは主に恵まれる。
3:34彼はあざける者をあざけり、
へりくだる者に恵みを与えられる。
3:35知恵ある者は、誉を得る、
しかし、愚かな者ははずかしめを得る。

第4章

4:1子供らよ、父の教を聞き、
悟りを得るために耳を傾けよ。
4:2わたしは、良い教訓を、あなたがたにさずける。
わたしの教を捨ててはならない。
4:3わたしもわが父には子であり、
わが母の目には、ひとりのいとし子であった。
4:4父はわたしを教えて言った、
「わたしの言葉を、心に留め、
わたしの戒めを守って、命を得よ。
4:5それを忘れることなく、
またわが口の言葉にそむいてはならない、
知恵を得よ、悟りを得よ。
4:6知恵を捨てるな、それはあなたを守る。
それを愛せよ、それはあなたを保つ。
4:7知恵の初めはこれである、知恵を得よ、
あなたが何を得るにしても、悟りを得よ。
4:8それを尊べ、そうすれば、それはあなたを高くあげる、
もしそれをいだくならば、それはあなたを尊くする。
4:9それはあなたの頭に麗しい飾りを置き、
栄えの冠をあなたに与える」。
4:10わが子よ、聞け、わたしの言葉をうけいれよ、
そうすれば、あなたの命の年は多くなる。
4:11わたしは知恵の道をあなたに教え、
正しい道筋にあなたを導いた。
4:12あなたが歩くとき、その歩みは妨げられず、
走る時にも、つまずくことはない。
4:13教訓をかたくとらえて、離してはならない、
それを守れ、それはあなたの命である。
4:14よこしまな者の道に、はいってはならない、
悪しき者の道を歩んではならない。
4:15それを避けよ、通ってはならない、
それを離れて進め。
4:16彼らは悪を行わなければ眠ることができず、
人をつまずかせなければ、寝ることができず、
4:17不正のパンを食らい、暴虐の酒を飲むからである。
4:18正しい者の道は、夜明けの光のようだ、
いよいよ輝きを増して真昼となる。
4:19悪しき人の道は暗やみのようだ、
彼らは何につまずくかを知らない。
4:20わが子よ、わたしの言葉に心をとめ、
わたしの語ることに耳を傾けよ。
4:21それを、あなたの目から離さず、
あなたの心のうちに守れ。
4:22それは、これを得る者の命であり、
またその全身を健やかにするからである。
4:23油断することなく、あなたの心を守れ、
命の泉は、これから流れ出るからである。
4:24曲った言葉をあなたから捨てさり、
よこしまな談話をあなたから遠ざけよ。
4:25あなたの目は、まっすぐに正面を見、
あなたのまぶたはあなたの前を、まっすぐに見よ。
4:26あなたの足の道に気をつけよ、
そうすれば、あなたのすべての道は安全である。
4:27右にも左にも迷い出てはならない、
あなたの足を悪から離れさせよ。

第5章

5:1わが子よ、わたしの知恵に心をとめ、
わたしの悟りに耳をかたむけよ。
5:2これは、あなたが慎みを守り、
あなたのくちびるに知識を保つためである。
5:3遊女のくちびるは蜜をしたたらせ、
その言葉は油よりもなめらかである。
5:4しかしついには、彼女はにがよもぎのように苦く、
もろ刃のつるぎのように鋭くなる。
5:5その足は死に下り、
その歩みは陰府の道におもむく。
5:6彼女はいのちの道に心をとめず、
その道は人を迷わすが、彼女はそれを知らない。
5:7子供らよ、今わたしの言うことを聞け、
わたしの口の言葉から、離れ去ってはならない。
5:8あなたの道を彼女から遠く離し、
その家の門に近づいてはならない。
5:9おそらくはあなたの誉を他人にわたし、
あなたの年を無慈悲な者にわたすに至る。
5:10おそらくは他人があなたの資産によって満たされ、
あなたの労苦は他人の家に行く。
5:11そしてあなたの終りが来て、
あなたの身と、からだが滅びるとき、泣き悲しんで、
5:12言うであろう、「わたしは教訓をいとい、
心に戒めを軽んじ、
5:13教師の声に聞き従わず、
わたしを教える者に耳を傾けず、
5:14集まりの中、会衆のうちにあって、
わたしは、破滅に陥りかけた」と。
5:15あなたは自分の水ためから水を飲み、
自分の井戸から、わき出す水を飲むがよい。
5:16あなたの泉を、外にまきちらし、
水の流れを、ちまたに流してよかろうか。
5:17それを自分だけのものとし、
他人を共にあずからせてはならない。
5:18あなたの泉に祝福を受けさせ、
あなたの若い時の妻を楽しめ。
5:19彼女は愛らしい雌じか、美しいしかのようだ。
いつも、その乳ぶさをもって満足し、
その愛をもって常に喜べ。
5:20わが子よ、どうして遊女に迷い、
みだらな女の胸をいだくのか。
5:21人の道は主の目の前にあり、
主はすべて、その行いを見守られる。
5:22悪しき者は自分のとがに捕えられ、
自分の罪のなわにつながれる。
5:23彼は、教訓がないために死に、
その愚かさの大きいことによって滅びる。


Ⅱコリント

第1章

1:1神の御旨によりキリスト・イエスの使徒となったパウロと、兄弟テモテとから、コリントにある神の教会、ならびにアカヤ全土にいるすべての聖徒たちへ。
1:2わたしたちの父なる神と主イエス・キリストから、恵みと平安とが、あなたがたにあるように。
1:3ほむべきかな、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神、あわれみ深き父、慰めに満ちたる神。1:4神は、いかなる患難の中にいる時でもわたしたちを慰めて下さり、また、わたしたち自身も、神に慰めていただくその慰めをもって、あらゆる患難の中にある人々を慰めることができるようにして下さるのである。1:5それは、キリストの苦難がわたしたちに満ちあふれているように、わたしたちの受ける慰めもまた、キリストによって満ちあふれているからである。1:6わたしたちが患難に会うなら、それはあなたがたの慰めと救とのためであり、慰めを受けるなら、それはあなたがたの慰めのためであって、その慰めは、わたしたちが受けているのと同じ苦難に耐えさせる力となるのである。1:7だから、あなたがたに対していだいているわたしたちの望みは、動くことがない。あなたがたが、わたしたちと共に苦難にあずかっているように、慰めにも共にあずかっていることを知っているからである。
1:8兄弟たちよ。わたしたちがアジヤで会った患難を、知らずにいてもらいたくない。わたしたちは極度に、耐えられないほど圧迫されて、生きる望みをさえ失ってしまい、1:9心のうちで死を覚悟し、自分自身を頼みとしないで、死人をよみがえらせて下さる神を頼みとするに至った。1:10神はこのような死の危険から、わたしたちを救い出して下さった、また救い出して下さるであろう。わたしたちは、神が今後も救い出して下さることを望んでいる。1:11そして、あなたがたもまた祈をもって、ともどもに、わたしたちを助けてくれるであろう。これは多くの人々の願いによりわたしたちに賜わった恵みについて、多くの人が感謝をささげるようになるためである。
1:12さて、わたしたちがこの世で、ことにあなたがたに対し、人間の知恵によってではなく神の恵みによって、神の神聖と真実とによって行動してきたことは、実にわたしたちの誇であって、良心のあかしするところである。1:13わたしたちが書いていることは、あなたがたが読んで理解できないことではない。それを完全に理解してくれるように、わたしは希望する。1:14すでにある程度わたしたちを理解してくれているとおり、わたしたちの主イエスの日には、あなたがたがわたしたちの誇であるように、わたしたちもあなたがたの誇なのである。
1:15この確信をもって、わたしたちはもう一度恵みを得させたいので、まずあなたがたの所に行き、1:16それからそちらを通ってマケドニヤにおもむき、そして再びマケドニヤからあなたがたの所に帰り、あなたがたの見送りを受けてユダヤに行く計画を立てたのである。1:17この計画を立てたのは、軽率なことであったであろうか。それとも、自分の計画を肉の思いによって計画したため、わたしの「しかり、しかり」が同時に「否、否」であったのだろうか。1:18神の真実にかけて言うが、あなたがたに対するわたしの言葉は、「しかり」と同時に「否」というようなものではない。1:19なぜなら、わたしたち、すなわち、わたしとシルワノとテモテとが、あなたがたに宣べ伝えた神の子キリスト・イエスは、「しかり」となると同時に「否」となったのではない。そうではなく、「しかり」がイエスにおいて実現されたのである。1:20なぜなら、神の約束はことごとく、彼において「しかり」となったからである。だから、わたしたちは、彼によって「アァメン」と唱えて、神に栄光を帰するのである。1:21あなたがたと共にわたしたちを、キリストのうちに堅くささえ、油をそそいで下さったのは、神である。1:22神はまた、わたしたちに証印をおし、その保証として、わたしたちの心に御霊を賜わったのである。
1:23わたしは自分の魂をかけ、神を証人に呼び求めて言うが、わたしがコリントに行かないでいるのは、あなたがたに対して寛大でありたいためである。1:24わたしたちは、あなたがたの信仰を支配する者ではなく、あなたがたの喜びのために共に働いている者にすぎない。あなたがたは、信仰に堅く立っているからである。


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